衆議院選挙2

自民党が予想外の大勝をしてしまった。
株価にとっては良いことかもしれないが、日本にとっては良くないことだ。
小泉首相郵政民営化しか叫ばなかった。
来月の特別国会で即座に審議に入り議決されるだろう。
その後何をするための議席なのか?
しかも小泉首相は後1年で自民党総裁でなくなる。
自民党の特徴として引退時期の決まった首相にはついていく人が居なくなる。
次の総裁選びや入閣などの人事に終始するからである。だからこそ派閥があるのだ。
この先自民党はどうなるのか?


1.路線継続
 小泉路線が続き、縮小する財政投融資にあわせて特別会計を縮小するリストラ策を実行しようとするが音頭をとる人間が居なくて内部抗争を開始する。


2.総裁派閥が森派から別派閥に移動
 この場合主流派をどの派閥で構成するかが問題となる。
 現在の主流派は森派山崎派・旧小里派二階グループで形成されている。
この構造はかつてのYKKに連立していた保守党解党→自民党に出戻った二階グループが加わったもので実は小泉内閣発足以来陣容はほとんど変わっていない。
反主流派である旧橋本派・旧堀内派伊吹派高村派河野グループは三木派の流れをくむ名門であるものの党内で孤立している高村派を除いては、そもそも総裁候補に挙げるどころか自派の派閥の長にも事欠いている状態に陥りがちであることに問題がある。
主流派で政権をたらい回すとすれば森派内では福田康夫安部晋三町村信孝らが抜き出ており、旧小里派では谷垣禎一山崎派では山崎拓が有力であるものの安部晋三を除いては国民に人気のある候補は居ない。しかし安部晋三では党内がまとまらないのが自民党である。安部晋三岸信介の孫・安部晋太郎の息子という血統のよさとルックスのよさには恵まれているものの党内での人気はあまりない。山崎拓ではどう考えても選挙で勝てないから(女問題がでて以来公明党の支持が得にくい)、旧小里派から離脱した加藤紘一の目もないではない。が、小泉後はYKK後という見方が大勢であり、二人は総裁になることができないだろう。谷垣は時期候補としてはまだ党内基盤もない。1年で主流派での次期総裁のコンセンサスができないと非主流派にもチャンスが生まれる。統一候補を掲げることである。
ただ40日抗争の時のように統一候補を掲げるのはかなり難しい。唯一の候補足りうる高村では一致しないからだ。これは河本派時代も河本で反主流派が一致できなかったことを髣髴させる。それこそ石原慎太郎でも担ぎ出して自民党をのっとるなら別だが、旧橋本派は彼を許すことがない。結局迷走するのではないか?


結果自民党政権には未来がないような気がしてきた。