まんだらけ株

10日前まんだらけ株がなんでかストップ高をつけていた。
が、別段これといったニュースもなにもなく、権利確定直前の株価操作であろうというのが一般的な見方のようだ。
流動性も低く売買高も少ないからなにかしかけてくることもある。
しかしこの会社、株価は指標からすると割安なのは確かである。PERは4.26倍、PBRは0.38倍。
なぜ株価が低位で放置されるのか?

1.配当利回りは低い
配当利回りは0.5%。株価がここまで低位なのに配当利回りが低いのは純利益に対する配当性向があまりにも低い為で、
配当性向は2%ぐらいである。店舗拡大を進めるならともかく、現状では店舗拡大もとまっており特に資金需要はない。
でも配当しない。ていうか前回の配当総額たった5.5百万円だから。

2.D/Eレシオ上の問題
棚卸資産は年間売上の半分もってます。
まんだらけはあの店舗のみたままで在庫を非常に多く持っております。確かに骨董の粋にまで達したおもちゃは資産価値も世間的に認められるからいいけれど、まんだらけの棚卸評価は時価評価である以上、値付けは自前(売価も自社が決定)。
この棚卸資産ゆえに有利子負債は自己資本の倍ちかい
(昨年度末27.7億の自己資本に対し、51.4の有利子負債)
どちらかというと銀行側から棚卸の圧縮を求められそうなレベルですが。
ちなみに、銀行のコミットメントラインは昨年度は全部使い切っています。大丈夫かよ。
長期の借入は土地・建物の担保範囲内ということになっているようで、短期借入枠が重要なところ。
本とか同人誌は圧縮してしまっていいのではないですかね?ノウハウの肝はTOYでしょうに。

3.成長に対する疑問
店舗拡大は頓挫した。店を増やしても品揃えが統一されるわけがないので、普通の古本屋が出展を増やすのとはわけが違う。これは仕方がない。むしろ店舗は集中して品揃えと集客力を強化する方が収益につながるというのは本当だった。
秋葉原のコンプレックスでの売上増はその事例なのだろう。
実績で売上げが増加し、損益改善もしているのに成長に疑問符がなおつくのは、日本の好事家が既に成熟化しているので海外展開が進まなければ成長し得ないとされるからだろう。
実際ゲゲゲの女房の影響があったはずなのに本の売上は伸びていないし、同人誌も頭打ちだ。
おたく小売業の星なので頑張って欲しいのですが。傾くどころか何度も救済増資しているぶろこりのようになって欲しくない。