東芝がハイニックスを提訴

合弁相手のサンディスクの元技術者がハイニックスに転職してデータ提供したというNAND技術の漏えい事件。
技術者はほぼ100%げろったようなので日本で裁判したら確かに東芝が勝訴しそう。
1,100億の請求だがそもそもメモリーぐらいしかハイニックスには商品がない。日本でエルピーダ会社更生法申請するまでDRAMは暴落しておりNANDがなければそもそもハイニックスは生き残れなかった。しかもハイニックスはリーマンショック後に韓国財閥のSKの傘下にはいってようやく生き残った経緯がある。
まだ収益性のよかったNANDで生き残る為に彼らがなりふり構わなかったことも想像される。懲罰的賠償金を要求するなら本来1,100億でなく5,000億ぐらい要求すべきなのだ。はっきり言って東芝は甘い。おそらくMRAM開発で提携しているので、友好関係が最低限維持できることを考えたのだろう。

私は東芝はハイニックスをつぶして共同開発した技術の持ち分だけ買い取ってハイニックスの半導体工場を停止させるぐらいまで追い込むべきだったと思う。NANDはプレイヤーが少なく、三星東芝・ハイニックス・マイクロンでほぼ全てである。先端技術は三星東芝が競り合っており、ハイニックス・マイクロンは脱落しがちである。生き残っているのはスマホタブレットの需要が増え、NAND価格が高どまっていたためである。DRAMエルピーダの脱落でようやく価格が底入れし上昇に転じた。プレイヤーが減少すると過剰投資が少なくなる代わりに技術の進捗が遅くなる。NANDでは三星東芝が微細化・立体化の設計・設備投資に及び腰になったために安定していたのである。であるから、ハイニックスが脱落していれば更にNAND価格は高位安定していたといえ、1,100億など逸失利益を考えれば安すぎと言わざるをえない。