ソフィーの姿の変化が分かり難い。

後であーりーがいっていたこと。「数年前パーフェクトブルーを見た時に感じたのと似ている。心象風景と現実の姿が融合していて画面として見難い。虚実をはっきりさせる必要がないというならそれもいいけどね」
これは「ハウル」でヒロインのソフィーの年齢が場面によって様々に変化することを指す。
当初荒地の魔女に老婆にされた時には腰も曲がった90歳ぐらいの老婆になっているわけだが寝ている間には若い姿に戻っているのは良いとしてソフィーの精神状態が高揚したりすると60代ぐらいまで若返ったりするのは分かり難い。さらに髪の毛も年寄りの時には短くなり若返ると長いお下げになる。そして寝ている時以外には髪の毛が白髪から戻ることはない。ひょっとして寝ている時に若返るというのはハウルが魔法使いであることによるのかもしれない(荒地の魔女の魔法を見破って本来の姿を見ることぐらいはできるだけで実際に元の姿に戻っているわけではないということ)。
私はむしろ千年女優の「千代子さん」の方が難解かと思ったが、良く考えてみるとあれは少なくとも時間の流れと言う縦軸が一本あり、それに現在の姿が多少回想をしていることを示す為にでてくる状態である。むしろ当時ADだった映画人が当時の映画に無理やり割り込んで出演してくることの方がギャグとして面白かったぐらいだ。「ハウル」は目的もはっきりしないのでわかりにくい。