東電5段階格下げ

米格付会社S&Pは東電の長期企業信用格付けを5段階さげてB+とした。
S&Pの長期企業信用格付けには
AAA AA+ AA AA− A+ A A− BBB+ BBB BBB− BB+ BB BB− B+ B B− CCC+ CCC CCC− CC R SD D
があって東電は震災前のAA−から前回BBBまでおちて今回B+になったという状態。

ちなみにBBB−までが投資適格、BB+以下は投機的であり東電は投機的なところでも上から4番目、実は下にある9つの格付けは、
CCまでがデフォルトになっていない状態で、Rは公的機関の管理下、SDは一部債務のデフォルト(金利減免等を含む)、Dがデフォルトである。
原因が官房長官の「銀行は債務放棄してくれるんだよね?」だから始末に負えない。
そんなことをいうまでもなく、賠償を全て東電に負わせれば自動的に債務超過になるからCCまで一直線だ。
後はいくら増資するかにかかってくる。それが優先株であっても剰余金が欠損状態では配当しようもないしどうにもならない。

大体東電に関して言えば、貸し手責任を問う前に監督責任のある国の責任の方が上である。原発の危険性を許容した上で融資しているというならば、より情報を保有している国は原発の危険性を把握して放置していたことになる。そんなことがあるわけはなく、想定外の災害でこの結果になったのだから原賠法に基づいても国が負担するべきものなのだ。

早く被災者へ賠償が届くように責任のなすりつけ合いで時間を浪費するのをやめてほしい。「東電は2兆円まで」とかでいいから、賠償の実行を急ぐべきなのだ。国家間の賠償でなく自国内での被災者への渡すものなんだから。
そして財布は東電などとしてしまうと、国はお手盛りでいくらでも払ってしまうようにもっていきそうなのが問題のもう一つ。こと民主党法令遵守の精神にかけ、ポピュリズム実行者であり全く信頼できない政党である。ちゃんと野党と合意を行って国会で法案を通すことはやっていた自民党と比べても民主党のやりようは独善的と言うほかない。